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 吉 村 ゆ う こ
葛城市議会議員 吉村ゆうこ
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 議第45号 工事請負契約の締結について(新道の駅調整池・造成工事)

 問題の第1は、新道の駅建設事業は、葛城市のまちづくり計画にはなかったこと。
 新道の駅計画は、議会に報告をされる前から、商工会が計画の策定に、施設の運営に深くかかわってきた。

 ・新道の駅計画がころころ変わり、迷走してきた問題。
 ・地域産業の振興・活性化は後回しするという問題。
 ・どんどんふえる市民負担増大に誰が責任を負うか?
 ・さらに、ライフサイクルコストは誰が負担するか?
 ・最終的には市民の負担で補てんをし、維持することになる。
 ・新道の駅予定地が土砂災害警戒区域に指定された


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【白石議員】 白石議員
 議第45号の新道の駅調整池・造成工事に係る工事請負契約の締結について、反対の立場から討論を行います。

 本工事請負契約の目的は、地域活性化「新道の駅建設事業」に伴う調整池の建設・造成工事を執行するために、民間事業者との契約を締結しようとするものであります。
 本調整池の工事は、葛城市のまちづくりの計画をほごにした上に、凍結を求める6,752筆の市民・国民の意思や、有志議員の見直しを求める声にも耳をかさず、強引に進めてきた新道の駅建設事業等の開発行為に伴う施設を建設することであり、入札・契約手続が適正・適法に執行されてきたかの審査以前のこととして、賛成できないものであります。
 問題点を指摘し、討論を行ってまいります。

 問題の第1は、新道の駅建設事業は、葛城市のまちづくり計画にはなかったことです。
 葛城市は平成16年10月に合併しましたが、合併時に策定された新市建設計画、合併後の平成18年3月に策定された山麓地域整備基本計画、さらに、平成18年10月に策定した、葛城市のまちづくりの基本となる葛城市総合計画や、平成19年3月に策定した都市計画マスタープランにもありませんでした。山麓地域整備基本計画は、市議会まちづくり事業特別委員会が平成17年12月から2年間かけて、新市建設計画に基づき、山麓地域全体の整備を具体化するために、合併後、一番最初につくられた計画であります。事業費や事業手法等も決定をし、着実に進められてまいりました。

 計画の内容は、地域活性化事業として、大字太田の「地場産業振興ゾーン」、寺口の「クラインガルテンと花の里」や平岡の「ソバの花咲く里」など、山麓地域全体を活性化するための拠点を整備すること、さらに、大字當麻では「健康と休養の里」を整備する計画でした。ところが、「地場産業振興ゾーン」の予定地に新道の駅建設事業計画が割り込んできて、整備計画は全て中止されることになったのであります。

 では、新道の駅計画は、一体いつごろから、どのようにしてつくられてきたのでしょうか。

 山下市長が就任後の平成21年4月に設置された商工会会長や観光協会会長、区長会長など14人のメンバーによる「地域活性化(仮称)道の駅計画検討委員会」が原案をつくり、平成22年10月に設置された市民公募のワーキング会議によって、総事業費18億円、事業面積3万3,000平方メートル、さらに、5カ所の候補地の中から現在の建設予定地が決定されたのであります。
 いずれも、会議録もつくられていない会合の中で決定されたもので、議論の内容や決定のプロセスが全くわからない闇の中で推進されてきたのであります。事業の正当性、透明性、適法性が問われる重大な問題であります。


 次に、商工会が道の駅事業に深くかかわってきている問題であります。
 ワーキング会議が決めた建設予定地内に、商工会は、合併前の平成16年3月、2,188平方メートルの土地を4,500万円で購入していました。商工会は、合併後の平成18年11月、南阪奈道路の周辺整備計画案を葛城市に要望しています。
 その内容は、4階建ての商工会会議所の建物、ビジネスホテル的な10階建てのホテル、展望レストラン、平屋で150席ほどのセレモニーホール、農産物販売所、道の駅、レストランを含めた販売所などを市で建ててほしいというものでありました。
 道の駅は、この商工会の要望書の中で初めて出てきたものであります。
 さらに、平成23年10月12日、(仮称)株式会社道の駅かつらぎの発起人代表の商工会会長、農政活性化推進協議会会長の連名で、山下市長に対して、新道の駅設立要望書を提出しています。その要望書の最後に、「道の駅の運営に際しては、商工業者が中心となった関係団体で構成する共同出資会社を設立し、行うものであります」と、当初から施設の運営も行うとあからさまに表明していたのであります。
 新道の駅計画は、議会に報告をされる前から、商工会が計画の策定に、施設の運営に深くかかわってきたことは明白な事実なのであります。

 平成25年には、9年間塩漬けになっていた商工会の土地を6,133万円で市の開発公社に売却しているのであります。商工会の深いかかわりは明白であります。

 次に、新道の駅計画がころころ変わり、迷走してきた問題であります。
 平成23年10月25日、検討委員会やワーキング会議が策定した新道の駅事業計画が、議会都市産業常任委員会に初めて提案されました。計画の内容は、道の駅や農産物直売所、商工プラザ等の施設別事業規模、施設構想や施設配置、オープン時の直売所や加工所等の売り上げ規模が8億5,000万円で、初年度の経常利益は537万円を予定した経営分析表(案)等、詳細にわたって決定されたものでした。
 ところが、平成23年11月28日、運営をより経営という観念から一層深く考えるために、道の駅かつらぎ設立委員会を11月28日に設立し、運営方法、施設規模等、道の駅全体にかかわる部分を協議して、より一層、より慎重に考えていきますと、わずか1カ月で計画の全面的見直しを表明し、商工会中心の設立委員会に計画の協議・策定を丸投げしたのであります。
 葛城市のまちづくり計画をことごとくほごにして、一部の団体や一握りの人たちによってつくられた新道の駅計画事業に18億円もの税金をつぎ込むことが明らかになったのであります。

 設立委員会に丸投げして以来、事業面積や事業費、施設の規模や内容、事業収支計画等がころころと変わってきたにもかかわらず、用地買収や造成工事等を強引に推進するなど、問題は更に広がってきています。
 さらに、事業面積は3万3,000平方メートルから8万6,000平方メートルに拡大されてきた問題です。
 市は、県によって違法盛り土の部分の防災・安全交付金事業が着手できるよう、違法盛り土部分4万2,990平方メートルを競売で入手しましたが、これを機会に、更に民有地6,840平方メートルを買い増し、道の駅の交流広場分2万1,000平方メートルと合わせて7万4,000平方メートルを一体的に公園整備するために、予定していた国の補助事業、都市再生整備事業をやめて都市公園事業に変更する事業手法の変更を平成26年3月定例会で表明したのです。
 このことによって、事業面積は当初の3万3,000平方メートルから2.6倍の8万6,000平方メートルにも拡大されました。
 ところが、半年後の9月定例会になって、都市公園事業は間違いだった、当初から都市再生整備計画事業である、公園整備は別の事業で行うと、ころっと変更することになり、市長が改めておわびを申し上げたいと謝罪する事態になったのであります。


 次に、事業面積が拡大され、関連事業が新たに計画されるなど、事業費がどんどんふえてきた問題であります。
 事業費は、本体事業費が18億円から20億円に膨らみ、さらに、関連事業として、新道の駅西側5万3,000平方メートルの公園緑地整備事業に2億4,000万円、県道拡幅等、周辺道路整備事業や、南阪奈道路へのオンランプ整備事業に4億4,000万円、合わせて6億8,000万円の概算事業費が明らかにされました。ずさんな計画によって、関連事業費を含めた総事業費は、1.5倍の26億8,000万円に膨らんできたのであります。

 次に、新道の駅事業の理念である基本的方向性、基本方針を転換し、運営会社優先、集客・利益優先に方向を転換し、地域産業の振興・活性化は後回しするという問題であります。
 道の駅の基本的方向性や方針では、第1に、農業や酪農の価値が見直され、新たなビジネスチャンスにもつながるような地域振興の拠点づくり、地域住民が活躍し、担い手を育成するため、農業・酪農の技術指導や農地のあっせん、商工業の出店指導など、地域産業の振興を支援することが目標とされています。
 市は、基本的な方向性、基本方針は現状において修正していないと言いながら、道の駅の成功のため、にぎわいを起こし、集客をふやすための施設としては規模の検討が必要と判断したため、規模の修正を図ってきたと方針転換をして、当初の施設の面積1,575平方メートルから、1.8倍の2,873平方メートルにも拡大をしてきたのであります。
 さらに、運営会社が赤字にならないためには、利益を追求しなければ経営が成り立たない、そのために、市内産のものだけでなく、消費者のニーズに応じた品ぞろえも必要になると、一番の目的である地域産業の振興や活性化を後回しにして、集客をふやし、運営会社の利益優先の方向が打ち出されたのであります。
 運営会社の利益優先によって、地域産業支援の根本的な目標・指標だった地産品70%も投げ捨てられ、当面は奈良県産品70%で運営をする、鮮魚も精肉も扱うことになりました。当初計画の経営分析表(案)の売り上げ規模は、地産分が70%で約6億円、地産分以外は30%で約2億5,000万円でした。
 ところが、ここに至って、利潤を追求しなければ会社の利益が成り立たない。年間数億円規模の直売所において、市内産の割合を70%とすることはかなり厳しいと予想される。まずは広く奈良県産を70%とし、引き続いて葛城市産70%を目指していく方法もあるというのであります。
 肝心の地元の農業や酪農、商工業などの地域産業の振興支援の役割を後回しし、切り捨てにほかありません。
 経営を任せる商工会中心の株式会社道の駅かつらぎの利益優先に転換したのであります。

 次に、どんどんふえる市民負担増大に誰が責任を負うかという問題であります。

 市は、建設費18億円のうち、国から約8億円を交付金としていただき、残りの9億5,000万円は合併特例債を活用する。市の負担額は、事業の実施期間内では約5,000万円である。残りの合併特例債の返済が年間約2,000万円、15年間で約3億円となる。市の負担額は合わせて3億5,000万円であり、有利な事業である。
 市民に大きな負担はかけないなど、盛んに言ってきました。
 ところが、ころころ変わる事業計画によって、オンランプの整備や公園整備等の関連事業費が6億8,000万円もふえて、事業費は1.4倍の27億円に膨らみ、市の負担は少なく見積もっても2倍の7億円程度になるのであります。

 さらに、ライフサイクルコストは誰が負担するかという問題であります。

 ライフサイクルコストは、建物の竣工から解体、廃棄されるまでの期間に、建設費のおよそ3倍から4倍の費用がかかると言われています。地域振興棟の建設費等から、24億円から32億円の費用が予想されます。光熱水費や保守点検費、修繕費や更新費、清掃費や警備費、消耗品などであります。市は施設を建設して提供するだけ、施設を運営する気はさらさらありません。運営会社には指定管理料は払わず、赤字が出ても補てんをいたしませんと言っていますが、施設の設置者である以上、ライフサイクルコストの負担は免れません。

 この6月議会の総務建設常任委員会に提出された道の駅かつらぎ運営基本構想を参考に推計いたしますと、市の負担分は、年間平均額約8,000万円のうち、40%前後の年間平均額3,000万円から3,500万円程度のライフサイクルコストの負担が発生すると予想されます。
 このような事業に40億円近い莫大な税金をつぎ込んで、一体誰が責任を負うのでしょうか。
 10年、20年後に、新道の駅建設にかかわった当事者は誰が残っているのでしょうか。
 もう責任を負う者は誰もいない。
 最終的には市民の負担で補てんをし、維持することになるのであります。


 次に、新道の駅予定地が土砂災害警戒区域に指定された問題であります。
 3月6日、奈良県から葛城市に対して、土砂災害防止法に基づき、新たに6区域の土砂災害警戒区域の指定が通知・公表されました。土砂災害警戒区域は、急傾斜地の崩壊等が発生した場合、住民等の生命または身体に危害が生じるおそれがあると認められる区域であり、土砂災害を防止するために、警戒避難体制を特に整備すべき区域とされています。
 今回指定された土砂災害警戒区域に新道の駅建設予定地がすっぽりと入っているのであります。
 しかも、上部には違法盛り土の山があり、葛城山系の地質は広島と同じ真砂土であります。もともと、市民や通行者が多数集まる商業施設等の設置はふさわしくない場所であります。

 以上の問題点により、新道の駅事業に係る調整池・造成工事の工事請負契約の締結について反対をいたします。 以上です。


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