■【屋外広告物に対する規制】を提案
2006年
●平成18年第3回葛城市議会定例会会議録(第2日目)
10年、20年先にすきっとした印象の道路であり、地域となるために、せめて広告物に対してだけでも具体的な規制が設けられないかということで、色のトーンを少し抑えるとか、看板の天の高さを何段階かに決めるとか、また看板に同じ素材、または色の枠をつくるとか、何か統一感を出すものが必要ではないかとの提案をさせていただきました。 特に山麓景観保全ゾーンや山麓線に具体的な規制を設けては・・・。
いろいろお聞かせいただいて、結局は現状のままで、現況のままでという感じです。
2009年
●平成21年第1回葛城市議会定例会会議録(第3日目)
山麓線沿道、山麓景観保全ゾーンの一部におきましては以前から広告物がございまして、地区指定手続の中で、対象区域、具体的な規格内容について広告主や地域の合意形成が難しい問題と考えております。
また、山麓線沿道や山麓線景観保全ゾーンは市街化調整区域でありまして、広告塔、原色広告物については、広告物を中心に半径50メートル以内に建築物がある場合または道路敷地から後方100メートル以内に建築物がある場合に限って広告物を認める規制でございまして、国道24号線のような屋外広告物景観にはならないと考えておりまして、現行の許可基準の規制範囲で、しばらく適正な事務を続けてまいりたいと考えております。
各地域地域で自分たちのまちをどういうふうにしてきれいにしていこうか、守っていこうかという活動、運動ということを創出していく、つくり上げていくことが大事だというふうに思います。
行政として提言して、みんなに理解を求めていく。まちづくりというのは理想を持つべきだと私は思うんです。その理想にいかに近づけるかというのが私たちの仕事だと思います。
2012年
●平成24年第2回葛城市議会定例会会議録(第2日目)
1995年、すなわち17年前になりますが、奈良デザイン協会が独自で調査した「あなたのまちの景観診断」の中で、このまま保全をすべき施策が必要として、葛城市の山麓線からの風景を挙げておられます。
その中で抜粋して読ませていただきますと、「全般的によい景観の多いところ。ここでも国道やバイパスの沿道は汚く、既に行政としても手を入れる余地はない。
救いは山手を走る県道香芝五條線の沿道はまだロードサイド出店がほとんど見られず、このまま保全をすべき施策が必要」というふうにあります。これは建物にまで言及しているわけですけれども、また、奈良県中小企業診断士の方々も同様に山麓地域の景観を評価されています。
このように、葛城市の財産とも言える景観の保全のために、あまり看板が立ち並んでいない今、山麓線における屋外広告物に関する規制をすべきだと考えます
現在の葛城市におきます屋外広告物の許可基準の美観上の基準といたしまして、市街地における広告物は、都市の環境に調和し、都市美化を害さないものであること。
景勝地における広告物は、環境に調和した色彩と意匠であること。赤・緑及び紫の原色、または原色に近い色彩を使用する場合は、その表示を最小面積にとどめること等を定めております。
次に、危険防止の基準といたしましては、容易に腐朽し、または破損しない構造であること。信号機または道路標識の効用を妨げない物であること等を定めております。
また、種類別の基準といたしまして、広告塔及び建植広告物につきましては、市街地、自己の事務所等に掲げる場合を除き、鉄道または道路敷から100メートル以上の場所に設置し、広告物相互の間隔は100メートル以上であること。
さらに広告塔の表示面積は、60平方メートル以下であって、かつ一面の面積は20平方メートル以下であること。高さについては、木造の場合は10メートル以下、鉄骨造にあっては15メートル以下であること。
建植広告物につきましては、表示面積は30平方メートル以下であること、高さについては5メートル以下であることを定めております。また、高さを4メートルを超える広告物を掲出する場合は、工作物の確認が、金剛生駒紀泉国定公園第2種、第3種特別地域内に広告物を掲出する場合は、広告物の設置等の知事の許可が必要となります。また、金剛葛城山麓景観保全地区内におきましては、高さ2メートル以上の広告物を設置する場合は設置の知事への届け出があわせて必要となっております。
今年度、奈良県及び各市町村が許可基準や運用方法等、屋外広告物に関するルールについて協働して見直すことにより、屋外広告物に関するルールの適正化を図り、奈良らしい広告景観の形成を目的とする屋外広告に関するルールの適正化検討会が、奈良県及び県内市町村をもって構成され、運営要領が4月24日より施行されております。
その検討会では、課題の洗い出し、整理、事例調査、県民アンケート、業界等の意見交換、意見聴取等を行った上、奈良県の屋外広告物に関する許可基準モデル案が策定されます。
その後は、各市町村は現行の規制を改正の上、一定の周知期間を経て、新基準による許可事務を実施する予定となっております。本市といたしましても、その検討会の中で、一律ではなく、エリア毎の規制を設ける等、新たな規制について要望し、検討を重ねてまいりたいと考えております。
1つは、できるだけ自由な競争を促していくのが公な行政としての役割であるという立場が1つ、もう1つは景観の保全をしていかなければならないという、先祖からの大事な自然を守っていくという立場、この2つを同時に並立をさせていかなければならないというのが行政の難しいところであろう。
大阪大学の鳴海邦碩名誉教授は、よいまちづくりを景観づくりから始めるとされています。 また、景観整備の目的には4つの目的、考え方があるということで、1つ目が人を迎えるために景観整備をする。2つ目が観光資源として景観整備をする。3つ目が地域の誇りとして整備をする。4つ目が当たり前に存在するものとして景観整備をするということで、その中で一番重要なのが4つ目の当たり前の存在として景観整備をするというふうに言われていま す。いいところに育ったなと実感できる景観づくりが求められているのだろうというふうに思います。
2019年
●令和元年第2回葛城市議会定例会会議録(第2日目)
葛城市の景観に関するアンケート調査及びワークショップ等につきまして、開催の目的と経緯についてのご報告をお願いいたします。
葛城市では、「景観を大切にするまちづくり」に取組むため、景観の形成に関する方針を定める「葛城市景観計画」の策定に向けた準備を進めております。
本計画の策定にあたり、葛城市らしい景観や景観の問題点、景観を大切にするまちづくりのあり方について、平成30年9月に葛城市在住の18歳以上の2,000人を対象に、景観について住民アンケート調査を実施いたしました。 (平成30年9月26日から平成30年10月18日まで郵送による配布・回収)
・「葛城市景観計画」策定に係るアンケート調査 (平成31年1月)
市民が大切にしたい景観や、本市の景観の課題を把握するとともに、住民が身近な景観の良さを再認識・再発見し、景観に対する市民意識の高揚を図ることにより、景観まちづくりに繋げることを目的としてワークショップを開催しました。
・第1回景観まちづくりワークショップ (平成31年1月26日)
・第2回景観まちづくりワークショップ (令和元年6月8日)
・第3回景観まちづくりワークショップ (令和元年9月1日)
・第4回景観まちづくりワークショップ ※今回のワークショップが最後になります。
申込み方法:葛城市役所 都市計画課までお電話にてお申込みください。 0745-44-5013( 直通 )
必要なことについて検討し協議を重ね、良好な景観形成に関する方針と、景観づくりのルールを定め、今年度中の葛城市景観計画策定を目標に作業を進める予定でございます。
ここにアンケート調査の結果がありますけれども、それによりますと、景観を損ねているものについては、ごみのポイ捨てや不法投棄に高い関心があるものの、道路沿いの看板やのぼり旗、建物に設置されている広告物、看板に対しては低い数値となっています。
ただ、その一方で、8割以上の回答では景観ルールの必要性を認識しておられ、特に屋外広告物や建物等の大きさ、デザイン等について周辺との調和をするためのル ールが必要というふうに回答されています。
また、大切にしたい景観の累計としては、葛城山や二上山など地域を囲む山々の景観をアンケート対象の小学校区5地区において、いずれも70%から80%の方が回答され、葛城山や二上山などの山々の景観や、またこれらの山々を借景とした地域固有の景観を重視されているという結果も出ています。
ワークショップでは、市民の心の心象風景となる山々の景観、山裾に広がる農村集落と広大な田園が織りなす里山景観が、次世代の子どもたちに残したい景観として挙げられています。
以前の一般質問の際にも紹介させていただきました奈良県のデザイン協会が創立10周年の記念冊子として、1995年に出された「大和からデザインを考える」という冊子の中に、県内の4カ所においての景観診断がされています。
その中のこの1つ、これが山麓線から見た葛城山の風景なんですけれども、そのときは、まだ合併前ですから新庄町だったんですけれども、この報告に何を書かれているかといいますと、葛城山と二上山の懐に抱かれた農村、山麓一帯は豊かな田園と村落、街中にもまだ美しい民家が残っている。全般的によい景観の多いところ。ここでも国道やバイパスの沿道は汚く、既に行政でも手を入れる余地はない。救いは山手を走る県道香芝・御所線の沿道はまだロードサイド出店がほとんど見られず、このまま保存すべき施策が必要と。これは1995年ですから、25年前にこういうふうな診断結果が出ています。
この中の景観を保存すべき施策は必要という点におきましては、先ほどのアンケートやワークショップでの皆さんとの意見は合致するところだというふうに思っています。
全然前には進まなかったその当時の理事者は規制を一方的にかけるのではないというふうにおっしゃったので、それはいい提案は市民の皆さんに示してご意見をいただくというのも1つですということを、私は言わせていただいたことがあります。
そういう点からいきますと、今は先ほどのアンケート調査から始まってワークショップと市民の皆さんにご意見をいただいているということで、一定の理解を得やすいんではないかなというふうに思っています。
■屋外広告物についての現在葛城市のどのような規制があるのか?
葛城市では、葛城市奈良県屋外広告物条例施行規則において運用しており、この中に基本となる市内全般にかかる一般基準として、市街地における広告物は都市の環境に調和し、都市美を害さないものであることから始まる6項目の美観上の基準、そして4項目の危害防止の基準が定められています。
そして、屋外広告物の種類別基準につきましても、広告物件の種類ごとに掲出場所、掲出方法等が定められています。 その中で高さや大きさに関する規制としては、上限の規制はありますが、何段階かに分けた段階的に調節できるような規制は現在のところございません。色彩については、一般基準の美観上の基準の中に赤、緑及び紫の原色、または原色に近い色彩を使用する場合は、その表示部分を最小限にとどめること。赤色と緑色は近接して使用しないこと。また、緑色と紫色においても同様とするというふうに定められております。
実際の運用といたしまして、商業地域では、赤、緑、紫の合計面積が全体の50%を超えない範囲、その他の地域では40%を超えない範囲とされています。
■今進められている葛城市景観計画では、どのようなことが規制できるのか?
葛城市景観計画の中で定めるものとしては、重点景観形成エリアにおける建物の高さや色、意匠などについてでございます。景観になじんだものとなるよう、ワークショップでのご意見などを参考にした中で、規制の内容を今後定めることになります。
まずは二上山、葛城山眺望地区においての規制を行う予定です。
建物の規制ということになりますね。
これはこれで大きな一歩だというふうに思うんですけれども、では、屋外広告物の規制という点におきましては、どのようになるんでしょうか?
屋外広告物の規制につきましては、景観条例ではなく屋外広告物条例による規制となるものですが、ワークショップにおいて屋外広告物に対する規制の意見も踏まえた中で、二上山、葛城山の眺望地区における規制するエリアやその内容については検討し、盛り込んでいく必要があると考えています。
これに伴い、景観計画に沿った内容で屋外広告物条例を改正し、規制を行うこととなるため、屋外広告物条例との整合性を図りながら検討し、景観計画の策定に取り組んでまいりたいと考えております。
阿古市長
 ご質問にお答えいたします。
この一般質問をお聞きしてまして、非常に懐かしく感じました。だいぶ以前ですか、このお話、一般質問されてたのを記憶しております。
その中で葛城市の状況も、行政の姿も変わってきたのもあるんですけども、基本的な考え方として、景観計画の修正及び作成を就任してから指示いたしました。と申しますのが、山麓エリアの自然をいかに次世代に残せるのかということがやはり大切であるという判断によってでございます。
葛城市は非常に民間企業の誘致や、もしくは市民の皆さん方の人口増の誘致をする、その中で開発を進める。その開発を進めるエリアと、そうでなく自然環境として残していくエリアとのやはり区別が必要であるという考え方に沿っての計画の策定でございます。
議員ご指摘のとおり、広告物につきましても景観に沿ったものの条例改正を検討いたします。それはこの景観計画を持つことによりまして、景観行政団体への移行、県から市への権限移譲が起こります。それに沿った形での条例制定を考えてまいります。
山麓線から西の、これからどのような景観で葛城市の次世代に残すかということを、大いにまた議論を重ねてまいりたいと思いますので、それに沿った形の検討をいたしたいと考えます。
※「景観行政団体」とは
景観行政団体は、景観法に基づき景観行政を担う主体であり、景観計画の策定など各種の施策を行うことができます。
都道府県、指定都市、中核市については、景観法により自動的に景観行政団体となり、指定都市、中核市以外の市町村は、知事と協議し景観行政団体になることができます。
吉村優子 議員
大変前向きなお答えいただきまして、本当にありがとうございました。
ここに県民景観報告書というものがあるんです。
これは2009年に、これも奈良デザイン協会とそれから奈良まちづくりセンター、政策研究会ネットワークなら未来、奈良県建築士会、それと奈良県風致景観課、今で言いますと都市計画部景観課になるんでしょうか、などが構成する県民景観学校運営委員会が出された報告書なんですけれども、その冒頭に書かれていたのが、奈良県では寺社や都跡などの歴史的遺産が多い。しかし伽藍などの点としての景観は良好であるが、文化遺産に向かう駅前や周辺幹線道路沿道景観は、けばけばしい色の看板や、全国どこにでも見られる商店街が乱立し、電柱と電線もまちの景観を乱している。
これらは世界遺産の景観や環境の保全をうたう精神に反するばかりでなく、奈良を訪れる観光客のイメージ低下を招き、住民のまちを愛する気持ちを喪失することにつながるというふうに書かれていました。
この中の報告書の中によく出てきた言葉が、景観の品格という言葉もよく出てきていました。これは奈良県の報告書ですけれども、これは葛城市にも当てはまるんではないかなというふうに思っています。
また、この中のアンケート結果で気になったのが、景観が財産であるという認識が少ないという文言でした。規制によってつくり出す景観ということで、先ほども言いましたけれども、この結果が出るには長い期間がかかるというふうに思いますけれども、経費はかかりません。本当に財政が厳しい中、こういったまちづくりも必要ですし、また、市民の皆さんの景観に対する意識も向上すると思います。
それが自分たちのまちは自分たちでつくるということにつながるというふうに思います。
山麓の景観を愛する市長ですので、ぜひ次世代の子どもたちにすばらしい景観を残すために進めていただくこと本当にお願いしまします。
■「葛城市景観計画」策定に係るアンケート調査結果
葛城市では、「景観を大切にするまちづくり」に取組むため、景観の形成に関する方針を定める「葛城市景観計画」の策定に向けた準備を進めております。
本計画の策定にあたり、葛城市らしい景観や景観の問題点、景観を大切にするまちづくりのあり方について、平成30年9月に葛城市在住の18歳から79歳の方の中から無作為に抽出した2,000人を対象に、景観について住民アンケート調査を実施いたしました。
(平成30年9月26日から平成30年10月18日まで郵送による配布・回収)
【 性別・年齢 】
回答者の性別は、「男性」が 38.4%、「女性」が 60.2%となっています。
回答者の年齢は、「60 歳代」が 22.9%と最も高く、次いで「70 歳代」が 22.8%、「40 歳代」が 16.5%となっています。
【 居住地域 】
回答者の居住地を小学校区別にみると、「磐城小学校区」が 31.6%と最も高く、次いで「新庄小学校区」が 31.4%、「忍海小学校区」14.4%、「當麻小学校区」が 13.4%、「新庄北小学校区」が 8.8%となっています。
【 居住年数 】
回答者の居住年数は、「30 年以上」が 51.0%と最も高く、次いで「20〜30 年」(20 年以上 30年未満)が 16.1%、「10〜15 年」(10 年以上 15年未満」が 9.5%となっています。
【 葛城市の景観への愛着 】
● 7割以上の市民は葛城市の景観に愛着がある。
・「現在の葛城市の景観に愛着を持っていますか」の問に対し、「愛着がある」は 72.3%となっています。その一方で、「愛着がない」は 7.0%です。
・40 歳以上の世代では、いずれも「愛着がある」が7割以上を占めていますが、「30 歳未満」や「30 歳代」では、市全体の傾向と比較して、「愛着がある」の割合が低い結果となっています。
【 居住地域別 】
・當麻小学校区では、「愛着がある」が最も高く8割以上を占めていますが、「新庄小学校区」「新庄北小学校区」「忍海小学校区」では、市全体の傾向と比較して、「愛着がある」の割合が低い結果となっています。
【 大切にしたい景観 】
・大切にしたい景観について類型別に尋ねたところ、「葛城山や二上山など、地域を囲む山々(青垣)の景観」が 76.2%と最も高く、次いで「當麻寺や柿本神社など、由緒ある寺院や神社の景観」が 31.1%、「水田や畑が広がる田園の景観」が 30.0%、「竹内街道など、歴史街道沿いの趣のあるまち並み景観」が 19.6%となっています。
● 大切にしたい景観の第1位は「二上山」、第2位は「葛城山」と続き、地域を囲む山々(青垣)の景観を大切にしている。
・大切にしたい景観について自由記述方式で尋ねたところ、回答者の約7割に当たる 576 件の回答がありました。景観の対象としては、「二上山」(250 人)、「葛城山」(157 人)、と突出して多く、「大和三山(大和盆地・奈良盆地)」(23 人)も含め、地域を囲む山々(青垣)の景観を大切にしたいと答えた回答者が多い結果となりました。
また、地域を囲む山々(青垣)を見る場所としては、「山麓線」が最も多い結果となっています。
・その他には、「當麻寺」、「竹内街道」、「當麻の集落」などが比較的多い結果となりました。
・大切にしたい景観については、「地域を囲む山々(青垣)の景観」、「田園の景観」、「集落の景観」、「水辺の景観」、「歴史街道沿いの趣(おもむき)のあるまち並み景観」、「由緒ある寺院や神社の景観」、「史跡・旧跡による景観」、「開発・整備されたまちの景観」、「歴史的な建造物の景観」、「その他」に分類することができます。
・いずれの小学校区でも「葛城山や二上山など、地域を囲む山々(青垣)の景観」が最も高く、7割以上を占めています。
・山々の景観に次いで割合が高いのは、新庄・新庄北・忍海小学校区で「水田や畑が広がる田園の景観」(それぞれ 29.1%、38.2%、25.9%)、磐城小学校区で「竹内街道など、歴史街道沿いの趣のあるまち並み景観」(34.7%)、當麻校区で「當麻寺や柿本神社など、由緒ある寺院や神社の景観」(55.8%)となっており、それぞれの小学校区から見渡すことができる葛城山や二上山等の山々を借景とした地域固有の景観を重視している結果となっています。
【 大切にしたい景観の変化 】
● ほとんどの景観類型で、「悪くなった」が「良くなった」を上回る。
・大切にしたい景観の上位を占める「葛城山や二上山など、地域を囲む山々(青垣)の景観」「當麻寺や柿本神社など、由緒ある寺院や神社の景観」「水田や畑が広がる田園の景観」「竹内街道など、歴史街道沿いの趣のあるまち並み景観」をはじめとして、ほとんどの類型で「悪くなった」が「良くなった」を上回っています。
・その一方で、「国道や主要県道などの幹線道路沿いの景観」や「竹内古墳群や綿弓塚など、史跡・旧跡による景観」については、「良くなった」が比較的高い結果となっており、整備事業等が良好な景観形成に寄与しているものと考えられます。
【 住まい周辺の景観の印象 】
● 住まい周辺の景観は、総じて悪くないと評価している。
・住まい周辺の景観については、「良い」「やや良い」の合計が 32.6%となっています。また、44.1%の人は、住まい周辺の景観を「普通」と回答しています。
・「やや悪い」「悪い」「無回答」を除く、「普通」以上の回答は 76.7%であり、住まい周辺の景観は、総じて悪くないと評価されています。
・當麻小学校区(0.60 点)では住まい周辺の景観に対する評価が比較的高く、「良い」又は「やや良い」と答えた人の合計は 46.2%となっています。新庄北小学校区(0.03 点)や忍海小学校区(0.17 点)では、住まい周辺の景観に対する評価が比較的低くなっています。
【 住まい周辺の景観を損ねているもの 】
● ゴミのポイ捨てなど人々のマナーの悪さや、管理されていない空き家・空き地の増加等の地域の活力低下、電柱や電線類が景観を損ねる要因となっている。
● 屋外広告物が景観を損ねていると回答した人は少ない。
・住まい周辺の景観を損ねているものについては、「ゴミのポイ捨てや不法投棄」(ペットの糞害を含む)が 30.0%と、人々のマナーの悪さによって景観が損なわれていると認識されている人が最も高くなっています。次いで「管理されていない空き家や空き地」が 18.8%、「電柱や電線類」が 18.4%となっています。
・「建物に設置されている広告物・看板」が 2.2%、「道路沿いの看板、のぼり旗」が 4.5%であり、屋外広告物が景観を損ねていると回答した人は少ない結果となっています。
・「ゴミのポイ捨てや不法投棄」に加えて、新庄・忍海・當麻小学校区では「耕作を放棄した農地」、新庄北・磐城小学校区では「管理されていない空き家や空き地」によって景観が損なわれていると認識されている人が多い結果となっており、居住地域別にみると、農林業の後継者不足や空き家の増加といった少子高齢化等に伴う地域の活力低下が景観を損ねる要因となっています。
【 景観に対する意識 】
● 6割以上の市民は普段の生活で景観を意識しているが、30歳未満の景観への関心は低い。
・「住まい周辺の景観を意識してまちを歩いたことはありますか」の問に対し、「ある」は65.3%となっています。その一方で、「ない」は 33.4%です。
・30 歳未満や 40 歳代、50 歳代では、市全体の傾向と比較して、普段の生活で景観を意識したことのある人が少ない結果となっています。特に、30 歳未満では、景観を意識したことがない人が半数以上を占めています。
【 景観への関心を高める取組 】
● 景観に関するイベントや講座等に参加したい市民は6割以上、特に、「まちの魅力・課題発見のための景観まち歩き」への参加意欲が高い。
・景観への関心を高めるための啓発あり方として、講座やイベント等への参加意向を尋ねたところ、「まちの魅力・課題発見のための景観まち歩き」が 23.5%と最も高く、次いで「良好な景観を回るバスツアーや先進事例の視察」が 14.3%、「観に関する写真やスケッチなどの展示会・コンクール」が 11.6%となっています。6割以上の市民は、何らかの取組に参加したい(興味がある)と回答しています。
・30 歳以上の世代では、いずれも「まちの魅力・課題発見のための景観まち歩き」への参加意向が最も多い結果となっており、30 歳未満では、「良好な景観を回るバスツアーや先進事例の視察」が最も高くなっています。
【 良好な景観形成のための取組 】
● 7割以上の市民は、緑化や清掃・美化を中心とした取組を実践している。
● 緑化や清掃・美化活動に加え、地域が大切にしている景観資源の保全活動への参加意欲が増加している。
・良好な景観を形成するために実践している取組については、「生垣、庭先、鉢植えなどで自宅を緑化している」が 46.9%と最も高く、次いで「地域ぐるみの緑化、清掃・美化活動に参加している」が 39.3%、「自宅のデザインや色彩は、周囲の景観と調和するように努めている」が 14.0%となっています。
・「特に何もしていない」は 29.0%であり、7割以上の市民は、緑化や清掃・美化を中心とした取組を実践しています。
【 今後、実践したい活動 】
・良好な景観を形成するために今後、実践したい取組ついては、「生垣、庭先、鉢植えなどで自宅を緑化している」(14.9%)、「地域ぐるみの緑化、清掃・美化活動に参加している」(13.5%)に次いで、「歴史的な建造物など、地域が大切にしている景観資源の保全活動に参加している」(12.1%)が多くなっています。
【 良好な景観形成のために必要なルール 】
● 8割以上の市民は景観ルールの必要性を認識している。
● 特に、屋外広告物や建築物の大きさ・デザイン等について、周辺との調和を重視している。
・良好な景観を形成するために必要なルールついては、「屋外広告物(看板)の大きさや設置位置、デザイン、色が周辺と調和するためのルール」が 57.0%と最も高く、次いで「建物の大きさ、デザイン、色が周辺と調和するためのルール」が 41.1%、「敷地内の緑化や草花を植えるなど、緑豊かな環境をつくるためのルール」が 30.5%となっています。
・「今後、新たなルールを定める必要はない」と回答した人は 9.9%となっており、9割以上の市民は景観ルールの必要性を認識しています。
・いずれの小学校区でも市全体と同様の傾向を示しており、「屋外広告物(看板)の大きさや設置位置、デザイン、色が周辺と調和するためのルール」が最も高く、次いで「建物の大きさ、デザイン、色が周辺と調和するためのルール」、「敷地内の緑化や草花を植えるなど、緑豊かな環境をつくるためのルール」となっています。
【 景観のルールづくりの進め方 】
● 半数近くの市民は、地域住民と行政の協働が必要と考えている。
・身近な地域における景観のルールづくりの進め方については、「行政が主体的にルールの案を作成し、住民の意見を聴いた上でルールを定める」が 36.7%と最も高くなっていますが、「住民が主体的にルールを定めることを基本とし、行政は専門分野の面で支援する」(12.2%)と「住民と行政が景観について議論する場を設けて、十分に話し合いながらルールを定める」(34.1%)の合計が 46.3%であり、半数近くの市民は、地域住民と行政の協働が必要と考えています。
・30 歳以上の世代では、いずれも市全体と同様の傾向を示しており、特に、40 歳代では、「住民が主体的にルールを定めることを基本とし、行政は、専門分野の面で支援する」と「住民と行政が景観について議論する場を設けて、十分に話し合いながらルールを定める」の合計が 56.3%となっています。
・その一方で、30 歳未満では「行政が主体的にルールの案を作成し、住民の意見を聴いた上でルールを定める」の割合が他の世代に比べて高く、地域住民と行政の協働が必要と考えている人が少ない結果となっています。
・いずれの小学校区でも市全体と同様の傾向を示しており、特に、新庄小学校区や當麻小学校区では、「住民が主体的にルールを定めることを基本とし、行政は、専門分野の面で支援する」と「住民と行政が景観について議論する場を設けて、十分に話し合いながらルールを定める」の合計が半数以上となっています。
【 景観を大切にするまちづくりに期待する効果 】
● 9割以上の市民は景観を大切にするまちづくりの効果を期待しており、「快適な生活環境がもたらされる」や「地元に対する愛着と誇りを持つことにつながる」の回答が多い。
・今後の景観を大切にするまちづくりに期待する効果については、「快適な生活環境がもたらされる」が 42.7%と最も高く、次いで「地元に対する愛着と誇りを持つことにつながる」が 28.0%、「まちの個性と魅力を高め、観光の振興につながる」が 18.4%となっています。
・「期待する効果はない」は 4.3%であり、9割以上の市民が景観を大切にするまちづくりの効果を期待しています。
・70 歳未満の世代では、いずれも市全体の傾向と同様、「快適な生活環境がもたらされる」が最も多い結果となっていますが、70 歳以上の世代では、「地元に対する愛着と誇りを持つことにつながる」が最も多い結果となっています。
・40 歳代と 50 歳代では、市全体の傾向と比較して、「まちの個性と魅力を高め、観光の振興につながる」の割合が高い結果となっています。
・いずれの小学校区においても市全体の傾向と同様、「快適な生活環境がもたらされる」が最も多い結果となっていますが、當麻小学校区では、他の小学校区と比べて、「まちの個性と魅力を高め、観光の振興につながる」に期待する回答が多い結果となっています。
・いずれの居住年数においても市全体の傾向と同様、「快適な生活環境がもたらされる」が最も多い結果となっていますが、10 年以上 15 年未満と 15 年以上 20 年未満が、他の居住年数の区分と比べて、「まちの個性と魅力を高め、観光の振興につながる」に期待する回答が多い結果となっています。また、5年未満と 20 年以上 25 年未満が、他の居住年数の区分と比べて、「地元に対する愛着と誇りを持つことにつながる」の割合が比較的高い結果となっています。5年未満が最も景観を大切にするまちづくりの効果を期待しています。
市民が大切にしたい景観や、本市の景観の課題を把握するとともに、住民が身近な景観の良さを再認識・再発見し、景観に対する市民意識の高揚を図ることにより、景観まちづくりに繋げることを目的としてワークショップを開催しました。
【第1回・景観まちづくりワークショップ】 (平成31年1月26日)
第1回葛城市景観まちづくりワークショップの結果概要
1.景観まちづくりワークショップの開催概要
(1)開開催目的
景観を大切にするまちづくりを進めるためには、多くの市民の方々の理解と協力を得ながら、良好な景観を守り、つくっていくための取組が望まれます。
景観を大切にするまちづくりのあり方について、市民が大切にしたい景観や、本市の景観の課題を把握するとともに、住民が身近な景観の良さを再認識・再発見し、景観に対する市民意識の高揚を図ることにより、景観まちづくりに繋げることを目的としてワークショップを開催しました。
(2)開開催状況
平成 31 年1月 26 日(土)當麻文化会館 26人
平成 31 年2月2日(土)中央公民館 21人
(3)開催内容
景観を大切にするまちづくりや景観計画の策定について学識経験者及びまちづくりコンサルタントより説明をした後、3グループに分かれて景観を大切にするまちづくりに関する設問について地図を用いて意見交換を行いました。
1)学識経験者及びまちづくりコンサルタントより説明
○景観を大切にするまちづくりについて
2)意見交換
○景観を大切にするまちづくりに関する設問
●次世代の子ども達に残したい景観、改善したい景観
●景観を残していくために必要なこと
3)全体発表(グループ代表者)
4)有識者より総括コメント
2.ワークショップの意見とりまとめ
(1)次世代の子ども達に残したい景観は?
・次世代の子ども達に残したい景観についての主な意見は以下のとおりです。
@市民のこころの心象風景となる山々の景観
A山裾に広がる農村集落と広大な田園が織りなす里山景観
B古代官道の趣を残す竹内街道と集落の景観
C伝統的なイベントや地元に根付いた歴史ある社寺仏閣の景観
D子どもたちで賑わう緑豊かな大きな公園の景観
E桜並木で人々を魅了する葛城川の景観
・二上山や葛城山など山々を背景とした田園が大切にしたい景観として最も多くあがりました。
・社寺仏閣や日本遺産に指定された竹内街道とその街並みが本市の重要な景観要
素として大切な景観となっています。
・緑豊かな公園は、公園自体も大切な景観要素となっていますが、奈良盆地や大和三山を眺める視点場としても活用されています。
・主な視点場については以下の意見があげられました。
二上山:能谷川橋南の交差点、孝女伊麻旧跡など
葛城山:置恩寺、屋敷山公園、白光田池堤、山麓公園など
大和三山:寺口駐車場など
(2)改善したい景観は?
・改善したい景観についての主な意見は以下のとおりです。
@田園地域の開発
A無計画に設置されたソーラーパネル
B色あせ管理されていない看板やポスター
C野積された産業廃棄物
D耕作放棄地や歩道の生い茂った雑草
Eゴミのポイ捨てなどによる葛城川の河川空間のゴミや汚染
・改善したい景観としては、次世代に残していきたい景観の阻害となるような無計画な開発やソーラーパネルの設置などが最も多く意見としてあげられました。
・産業廃棄物やゴミのポイ捨てなどモラルやマナーといった点も景観を阻害する大きな要因となっているとの声が多くあげられました。
(3)景観を残していくために必要なことは?
・美しい景観を残していくための方法については、「市民の意識啓発」、「ルールづくり」、「土地の活用」、「美化清掃活動」、「獣害対策」などがあげられました。
・取組の内容・目的と具体的な対策については以下のとおりです。
◎市民の意識啓発
地域単位で市民が主体的な意識を持つ事が大切なため、移住して来た人も巻き込み、葛城市を知ってもらう、好きになってもらう活動に取り組む。
・具体的な対策としては、教育・ワークショップ(まち歩きなど)
・周知(SNS、広報、おすすめスポットの紹介など)
◎ルールづくり
山麓や公園の周りに高い建物を建てないなど乱開発による景観の乱れを防ぐ。
・具体的な対策としては、建物の高さや色などの規制
◎土地の活用
耕作放棄地など、使われなくなった土地を活用する。
・具体的な対策としては、土地活用の制度づくり・後継者育成・市民農園
◎美化清掃活動
見晴らしが良い眺望景観を守る。
・具体的な対策としては、木の伐採
・美化清掃活動
【第2回・景観まちづくりワークショップ】 (令和元年6月8日)
第2回葛城市景観まちづくりワークショップの結果概要
1.景観まちづくりワークショップの開催概要
(1)開開催目的
景観を大切にするまちづくりを進めるためには、多くの市民の方々の理解と協力を得ながら、良好な景観を守り、つくっていくための取組が望まれます。
景観を大切にするまちづくりのあり方について、市民が大切にしたい景観や、本市の景観の課題を把握するとともに、住民が身近な景観の良さを再認識・再発見し、景観に対する市民意識の高揚を図ることにより、景観まちづくりに繋げることを目的としてワークショップを開催しました。
(2)開開催状況
令和元年6月8日(土) 當麻文化会館 34 人
(3)開催内容
4グループに分かれて景観を大切にするまちづくりに関する設問について地図を用いて意見交換を行いました。
1)開会のあいさつ
○景観を大切にするまちづくりについて
2)景観計画策定の目的など
○葛城市の山麓部の景観
○景観計画の策定と今年度のワークショップの流れについて
3)意見交換
●二上・葛城山地の視点場について
●山々の景観を残していくために必要なこと
●探索ツアーで立ち寄りたいスポット
4)全体発表(グループ代表者)
5)有識者より総括コメント
2.ワークショップの意見とりまとめ
(1)二上・葛城山地の視点場
・見上げる景観は、千股池や司馬遼太郎が紀行文に記した風景など、長尾周辺から二上山を望む景観が最も多くあげられました。
・見下ろす景観は、二上山からの眺望という意見が最も多く、時間や季節により表情を変える葛城市の景色があげられました。
・その他の意見として、竹内浄水場〜平林古墳の桜や、歴史的まちなみ、當麻寺の風景などがあげられました。
・二上・葛城山地の視点場についての主な意見は次のとおりです。
■主な見上げる景観
二上山
・千股池、染野交差点〜首子恷辺、山麓線沿いから見る二上山の景観
・馬の背に沈む夕日
・司馬遼太郎が作品の中で見上げた風景(長尾から) など
葛城山
・忍海あたりから見る葛城山の景観
・葛城連山の風景 など
■主な見下ろす景観
二上山
・當麻、染野のまち
・夜景(山麓線など)
・雲海、日の出 など
しあわせの森公園の展望台 ・夜景(尺土、新庄のまち) など
(2)山々の景観を残していくために必要なこと
・山々の景観を残していくために必要な取組みとしては、多くのグループで「ナラ枯れ被害への対応・対策」と「建築物の高さ規制、色彩規制」に関する意見があげられました。
・必要な取組み・現状に対する意見については次のとおりです。
【 主な必要な取組み 】
■ナラ枯れ被害への対応・対策
・登山道が崩れる被害等が発生している
・予防対策ができない など
■耕作放棄地の改善
・林道が必要 など
■建築物の高さ規制、色彩規制
・高い建物を許すと親しんだ景色が阻害される
・商業施設の外観の色で、山の緑や紅葉などの趣が損なわれている など
■歴史的まちなみの保存
・無電柱化を進める
・風景の意味づけが大切 など
(3)景観探索ツアーで立ち寄りたいスポット
・見上げる景観としてのスポットは、「(1)二上・葛城山地の視点場」と同様に長尾周辺を視点場として二上山を望む景観が最も多くあげられました。
・見下ろす景観としてのスポットは、平林古墳から見下ろす風景が最も多くあげられました。
・その他の意見としては、屋敷山公園や置恩寺などがあげられました。
・景観探索ツアーで立ち寄りたいスポットについての主な意見は下表のとおりです。
■主な見上げる景観としてのスポット
二上山
(視点場)千股池 ・馬の背に沈む夕日
(視点場)長尾 ・司馬遼太郎が見た二上山
(視点場)首子 ・首子怩ゥら見る二上山
二上・葛城山地 (視点場)山麓線 ・山麓線沿いから山々を見上げる景観
■主な見下ろす景観としてのスポット
(視点場)平林古墳 ・平林古墳から見下ろす風景
(視点場)葛城山麓公園周辺 ・大和平野と大和三山の風景
■主な探索ルート
・山麓線を中心に回る(南〜北へ)
・寺口付近
【第3回・景観まちづくりワークショップ】 (令和元年9月1日)
第3回葛城市景観まちづくりワークショップの結果概要
1.景観まちづくりワークショップの開催概要
(1)開開催目的
葛城市では「景観を大切にするまちづくり」に取組むため、昨年度より「葛城市景観計画」の策定に向けた準備を進めています。
今回(第3回目)のワークショップでは、2回目のワークショップであげられた山麓部の視点場の中から6か所の視点場を訪れ、実際に二上・葛城山地を見て回ることで、参加者の皆さんに山麓部に関する景観について、改めて認識いただくとともに、今後の検討項目となる建築物や工作物、屋外広告物等の高さや区域、色合いなどについて考えていただきました。
(2)開開催状況
令和元年9月1日(日) 23 人
(3)開催内容
二上・葛城山地を実際に見て回り、山麓部に関する景観の重点地域や建築物等の高さや色合いについて考え、眺望ポイントカルテの作成を行いました。
1)開会のあいさつ
2)景観探索ツアーについて
○景観探索ツアーについて
○見るポイントと景観の捉え方について
3)景観探索ツアー
○守っていきたい眺望ポイント
○豊かな自然景観・人と自然の共生景観
○眺望ポイントカルテ
4)カルテへの記入及び今後の予定について
5)閉会のあいさつ
○有識者より総括コメント
2.ワークショップの意見とりまとめ
(2)豊かな自然景観・人と自然の共生景観
・豊かな自然景観及び人と自然の共生景観について、建築物等の高さによりどのように景観が変わるのかを想像し、よい景観となるよう建築物等の高さ基準について考えました。
・豊かな自然景観及び人と自然の共生景観を対象とする建築物等の高さ基準についての主な意見は下表のとおりです。
(3)眺望ポイントカルテ

【第4回景観まちづくりワークショップ】
【第4回 葛城市景観まちづくりワークショップの結果概要】
必要なことについて検討し協議を重ね、良好な景観形成に関する方針と、景観づくりのルールを定め、今年度中の葛城市景観計画策定を目標に作業を進める予定でございます。
【景 観 計 画 ( 案 ) の 説 明 会】
アンケートやワークショップの意見を参考に、作成した景観計画( 案 )の説明会を行います。
・景観計画(案)説明会チラシ
・届出の必要な行為(案)
・一般区域の景観形成基準(案)
・重点景観形成区域の景観形成基準(案)
・葛城市緑の基本計画(案)
・葛城市緑の基本計画概要版(案)
・葛城市立地適正化計画
・葛城市都市計画マスタープラン
・2017年度大阪商業大学 宮城ゼミナール卒業論文(2018年3月)
〜葛城市の観光と現状〜日本の観光から見た葛城市〜
・景観法に基づく届出制度/奈良県公式ホームページ
・奈良県景観条例と奈良県景観計画について
●景観計画について 明日香村
●京都市の景観政策
●栃木県 那須郡 那須町 景観計画
■ リンク集
・景観法の概要 国土交通省都市・地域整備局都市計画課 (平成17年9月)
・景観法 - Wikipedia
・景観法とは - 景観行政ネット
・景観まちづくりの制度について - 国土交通省
・景観計画 - 国土交通省
・景観計画における眺望景観保全に関する基礎的研究
・景観:屋外広告物制度の概要 - 国土交通省
・景観法と向き合う景観まちづくりの可能性と課題に関する研究
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